15連勝の快進撃に思うこと

将棋界では先ごろ最年少プロとなり話題を集めた藤井四段の快進撃が続いています。今朝の新聞によればデビュー以来無敗の十五連勝、このままでは夏の竜王戦の挑戦者になるのでは、などといった気の早い一文もありました。

四段はまだ中学生「あどけない笑顔」で記者の質問に答えていました、などとありますが写真を見る限り彼の印象はどこにでもいそうなサラリーマンです。大人っぽいのではなくもうオッサン臭さのようなものすら感じさせます。まあたまたまネクタイを締めた写真だったからそう映ったのでしょう、学生服でも来ている姿を拝見すればまた印象も変わるのだろうと思います。

そんな藤井さんの天才ぶりを午後ミヤネヤで取り上げられていました、そしてゲストは加藤九段です。加藤一二三九段、加藤1239段と読んだ人がいたとか言われていますね。この方も若かったころは神武以来の天才などと言われた天才です、しかし天才も老けましたね。

いまでは「ひふみん」などといって「ブレイク」しているそうですが、あまり見たくはありません。別に氏のことが嫌いとかではありません、若かったころ颯爽と将棋盤に向かった姿を思うと、なんというのか少し寂しくなってしまうのです。

僕が将棋を覚えたのは小学校の5年生の頃、教室に将棋盤と駒があった時代でした。ルールはすぐ覚えたのですがその後は将棋とは無線の毎日を送りました。しかし20代の半ば、ファミコンが流行り暇つぶしに買った将棋ソフトに「ボロ負け」を喫してしまい、ショックでありそしてもうくやしくてたまりませんでした。

同じゲームでも麻雀などでは「運」も味方をするので僕のような下手くそでも四暗刻をつもったりできるのですが将棋となるとそうはいきません。振り飛車戦法入門だの詰将棋の本などよく読んだものです、中でも詰将棋にはずいぶん熱中し内藤九段の作品集に飽きもせず挑んだものでした。

またあのころは谷川さんが名人位につき、しばらくして羽生さんたちがデビューされたころでもありました。当時コンピューターが人間に勝つ時代は来るのか、などといったテーマで将来が占われたりしていたことも覚えています。

「無理だろう」ほとんどの方は、プロの将棋指しも含めそう答えていました。チェスとは違い相手からとった駒を自分の戦力として使える将棋の戦法や候補手は複雑すぎて、とてもコンピューターでは処理できない、などといった意見が主流だったと思います、しかしいまではどうでしょう。

昨年のカンニング問題などいい例です、たぶんこの先AIに勝てる棋士はいなくなると思います。そんな時代だからでしょうか、藤井さんが活躍されていても大センセーショナル的な扱いではなく「たしかにすごいけど、こんな人が現れても不思議ではない」そんな世間の価値観における変化を感じたりするのです。